「日本から出て行け」そんな心無い手紙が届いたのは日本で最も早く新型コロナに翻弄された町・横浜中華街。ほとんどが店を閉める中で営業を続ける小さな料理店を追った…今年6月上旬、緊急事態宣言が解除された後も、人通りの戻らない街があった…年間2400万人が訪れる横浜中華街。日本で最初に新型コロナに関するニュースの“発信源”となったダイヤモンド・プリンセス号が、横浜港に停泊していたことにより、どこよりも早くゴーストタウンと化してしまったのだ。 観光客の姿も消え、ほとんどの店が営業を休止する中、営業を続けてきた店がある…大通りから入った路地で40年間、店を続ける
「龍鳳酒家」。 日本で生まれ育った両親と一人娘が営む、地域に愛される人気店だ。 コロナ禍で客足はすっかり途絶え、収入が激減する中、店の生き残りをかけて、ワンコイン・500円の中華弁当を地域に配達する。 それでも、かつての売り上げには程遠く、長年、店を守り続けてきた父はついに「店をやめるしかない」と口にし始める… 一方、「絶対に店をつぶしたくない」と弁当が詰まったリュックを背負い、
自転車のペダルを踏むのは、一人娘の郁瑛(35)。日本人として中華街で生まれ育ち、今も店の上に暮らしながら、“若女将”として店を切り盛りしてきた。彼女に取っては、この中華街、そしてこの店が自分の故郷であり、居場所でもある。「他に行く場所なんてない」そう語る郁瑛は、なんとか中華街の明かりを灯し続けるべく、奮闘するのだが…
【語り】 森田望智
【演出】 君塚匠 【構成】 たむらようこ 【編集】 井上秀明 【プロデューサー】 関顕嗣 【チーフプロデューサー】 西村陽次郎(フジテレビ) 【制作協力】 FREBARI 【番組テーマ曲】 〈曲名〉サンサーラ 〈作詞・作曲〉山口卓馬、書上奈朋子 〈歌〉竹原ピストル